1945(昭和20)年9月2日、東京湾上、アメリカ海軍の「戦艦ミズーリ」甲板上において、大日本帝国の降伏調印式が行われました。ここに3年8カ月に及んだ太平洋戦争が正式に終結しました。
降伏文書の概要
- 日本軍支配下にある全ての軍隊が、連合国に無条件降伏した
- 全ての日本軍と日本人は連合軍最高司令官による一切の要求に従うこと
- 公務員の地位の保障と公務継続命令
- ポツダム宣言の履行
- 日本軍の支配下にある連合国捕虜及び被抑留者の解放命令
- 天皇及び日本政府の連合国最高司令官への隷属
降伏文書では天皇、日本政府、国民は連合軍最高司令官に従うこととされました。敗戦国としての日本のあゆみは、連合軍の支配下になることから始まります。
降伏調印後まで続いたソ連の進撃
「ソ連の満州侵攻(下)―絶望の満州から地獄のシベリア抑留へ」でも詳しく見たように、国際法上正式な降伏はこの時をもって行われました。領土的野心をむき出しにしたソ連にとっては、日本政府のポツダム宣言受諾の通知後や日本軍の停戦後も続けてきた戦闘と土地の占領を正当化する理由はここにあります。
ソ連は8月18日に千島列島最北端の占守島(しゅむしとう)に侵攻。日本軍としては降伏後のことであり、違法なこの侵攻に対し反撃します。しかしソ連軍は南下を続け、降伏調印後の9月5日、北方四島を含む千島列島最南端まで占領を終了し、攻撃を停止しました。
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