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前項「ソ連の満州侵攻(上)―参戦準備と戦闘開始まで」では、ソ連が1945(昭和20)年8月9日にソ連・満州国境(ソ満国境)を越えて進行して来るまでを解説しました。

ここでは、引き続きソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)から、ソ連侵攻下の開拓民が置かれた悲惨な状況と、シベリア抑留がどのようにして実行されたのか、詳しく見ていきます。

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1945(昭和20)年8月9日深夜零時頃、当時日本の傀儡(かいらい)国家であった「満州国」に対し、ソ連(ソビエト連邦)が突如侵攻を開始しました。

多くの民間人の犠牲者を出し、戦後50万人以上の人がシベリアで過酷な労働を強いられ、さらには北方領土問題の起源となるソ連の満州侵攻。ここでは、「ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)を元に、ソ連の対日参戦(日本と戦争すること)の準備から攻撃開始までを見ていきます。

※傀儡国家…形式的には独立しているが、実質的には他国によって操られている国家(goo辞書より) …続きを読む

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日本陸軍のうち、満州を守備する軍。「関東」とは日本の関東地方のことではなく、万里の長城の付け根にある「山海関」(さんかいかん)という要塞(ようさい)の東という意味。山海関より東側である、遼東半島の先端部(鳥取県とほぼ同じ面積)と南満州鉄道の附属地は日本の租借地(そしゃくち)=植民地であり、そこを「関東州」と呼んだ。関東州に置かれた軍隊のため、関東軍と呼ばれる。


 

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