「満州」(まんしゅう)とは、元々は中国東北地方に住んでいた民族の名前。元来、当て字で「女真(じょしん)族」と呼ばれていたが、漢民族を倒して清朝(1616~1912)を打ち立てると、「満州族」(「マンジュ」と発音した)と名乗るようになった。そして、清朝時代に女真族の出身地である東北地区の三省(遼寧省、吉林省、黒竜江省)のあたりを「満州」と呼ぶようになった(以下の地図の赤色の部分)。広義には内蒙古自治区の東北部も加える(下地図のピンクの部分)。
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ソ連の満州侵攻(上)―参戦準備と戦闘開始まで
1945(昭和20)年8月9日深夜零時頃、当時日本の傀儡(かいらい)国家※であった「満州国」に対し、ソ連(ソビエト連邦)が突如侵攻を開始しました。
多くの民間人の犠牲者を出し、戦後50万人以上の人がシベリアで過酷な労働を強いられ、さらには北方領土問題の起源となるソ連の満州侵攻。ここでは、「ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)」を元に、ソ連の対日参戦(日本と戦争すること)の準備から攻撃開始までを見ていきます。
※傀儡国家…形式的には独立しているが、実質的には他国によって操られている国家(goo辞書より) …続きを読む