広島・長崎への原爆投下を除けば、一回の空襲としては史上最大の犠牲者を出した東京大空襲。わずか2時間で東京の下町は地獄へと変わりました。本項では、東京大空襲のその時を概観します。
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東京大空襲(1)-大量虐殺の序章:焼夷弾・ルメイ・ドレスデン
1945(昭和20)年3月10日、深夜の東京・下町はアメリカ軍の大規模爆撃の標的となり、瞬く間に火の海になりました。
約2時間足らずで10万人の市民を焼き殺した「東京大空襲」は、どのような兵器を使い、何の目的で行われたのでしょうか。
日本を襲う銀色の怪鳥-B-29とはどのような飛行機か
太平洋戦争時、連合国軍による日本本土空襲の主役は、アメリカ陸軍航空隊の「B-29」※でした。愛称を"Superfortress"(スーパーフォートレス=超空の要塞、ちょう・そらのようさい)と呼ばれ、他に類を見ない高性能爆撃機として、太平洋戦争終盤の日本に大打撃を与えました。
※B…"Bomber"=爆撃機の頭文字